第008話 霧島酒造の強み(100周年記念イベントに参加して)


霧島酒造の強み(100周年記念イベントに参加して)

dsc_0177-1

 

先日、霧島酒造の100周年イベントにご招待いただき、参加して参りました。このイベントは100周年に限らず、地域との触れ合いもかねて毎年2回実施されているそうです。

 

焼酎市場は一時はブームがあり、90年当時と比べるとピーク時には約2倍の消費量まで成長しました。

この成長の要因は以下に纏められます

・3Mと言われる(魔王、村尾、森伊蔵)ブランド芋焼酎が認知されはじめ、イメージがアップした。(昔のおじさんが飲む、クセの強いお酒というイメージから脱却した)

・他の酒類よりは一般的に体にやさしく(二日酔いしにくく?)、かつ値段も手ごろ。

・規制緩和が進み、酒類の販売がスーパーやディスカウントストア等でも行われ、買いやすくなった。

 

霧島酒造はこの成長の波を見事にとらえ、有名なブランドと成長した「黒霧島」で急速に成長しました。

 

2007年をピークに焼酎の消費量が減っているにもかかわらず、霧島酒造の業績は順調に成長を続けているそうです。その要因を100周年イベントの参加させていただいて垣間見た気がします。

要因1:徹底した品質管理

原料には強いこだわりを持ち、南九州産の芋だけを使用しています。また、固定観念にとらわれず、消費者が何を求めているかを常にウォッチしようというマインドを持っておられます。その結果、いわゆる芋臭い焼酎だけでなく広く一般に飲みやすい焼酎を作ることに成功しました。また、品質の割には安価な値段で提供できているという点も要因として挙げられます。

 

要因2:従業員教育

100周年のイベントでは、言い方はおかしいが、製造業の従業員の方とは思えないほど皆さんの対応が親切であった。常に社内で来客者への対応を教育されているからイベントでも同じ対応ができるのだろう。非常に感じの良い従業員の方ばかりでした。

 

要因3:地域がみんな霧島酒造のファン

今回のイベント2日間で合計約3.3万人の来場があるそうです。宮崎県だけではなく九州全域から来場者が来るそうです。また出店する飲食店も地域の有名店が多く、霧島酒造のイベントを盛り上げようという気持ちが見えました。地域のタクシーの運転手さんやホテルの方、飲食店の方に聞いても皆さん霧島酒造のことをべた褒めします。このようなイベント、また常日頃からもオープンに見学を受け入れる態度、また地域への貢献意欲が地元の人の心に響くのだと思います。地元の人がファンになり、またファンがファンを連れてくるという連鎖ができているように感じました。

 

私は長く続く会社が短く終わる会社よりも素晴らしいとは特には思いませんが、長く続く会社というのはそれなりに理由があるものだと教えてもらった気がします。企業は業績だけでなく、従業員、取引先、地域社会の全てに愛されて長く繁栄できるんだなと思います。

 

ただ、100年続いたからと言って今後も安泰ということではありません。霧島酒造さんも様々なチャレンジを考えておられます。先に述べたように焼酎の消費量は2007年をピークに横ばいから減少傾向にあり、国内市場においては楽観できる環境ではありません。一方で、リキュール類の消費が伸びているという事実もあり、女性がリキュールの成長をけん引しているとも推定されます。

また、清酒に比べると焼酎の輸出はかなり小さな量にとどまっており、今後の成長が求められるところです。

わかりやすいチャレンジとして、女性顧客の開拓、海外展開は確実に実施していかなければならない施策だと思います。そのためには今の、水割り、お湯割り、ロック以外の飲み方提案なども必要でしょう。

 

今後も霧島酒造さんの事業展開を「霧島」を飲みながら注目したいと思います。

※「霧島」は11月1日にリニューアル発売されました。しっかりした味がありながら飲みやすい感じで、どんどんお酒が進みます。現在は宮崎県内のみの販売らしいですが、早く全国販売してほしいですね。

dsc_0164-2
持続的成長戦略- 中小企業を優良企業に導くメルマガ に登録