営業は前田大然の役割を果たせ!


クリスマスが終わり、本格的に年末ムードになってきました。
皆様の今年一年はどんな年だったでしょうか?

つい先日まで日本国内はワールドカップがカタールで開催されました。
プレーだけでなく人権問題等、色々言われているワールドカップでしたが、
アルゼンチンの優勝で幕を閉じました。

決勝戦はすごい試合で大変な盛り上がりでしたね。

日本代表は目標のベスト8には行けませんでしたが、予選リーグを
トップで突破、とてもワクワクする試合を見せてくれました。

サッカー通の人には物足りない点があったのかもしれませんが、
素人の私にはドキドキする試合ばかりでとても楽しませてもらいました。

選手たちの頑張りが素晴らしくてどの選手も印象に残っているのですが、
私個人的に特に印象に残ったのは前田大然選手でした。

その理由は、前田選手が特徴的なスキンヘッドだからではありません!
その理由は、彼がいつも走り続けている姿が印象的だったからです。

前田選手のポジションはフォワードで、点を取る仕事です。

私のイメージでは他のプレーヤーが色々頑張ってお膳立てしてくれて、最後に
得点を決めることが求められるポジションです(間違っていたらすみません)。

もちろん守備もやるでしょうが、メインの仕事は点を決めることなので
フォワードの選手というのはそのためにゴール前で集中しているイメージでした。

しかし前田選手は自分がボールを持っていない時は献身的に守備のために走り
回っており、一見無駄に見えるような場面でも相手にプレッシャーをかけ続けて
おりました。

「試合時間は長いし休んだ方がいいんじゃないの、、、」と思うくらい
でしたが、よく試合を見ると前田選手がプレッシャーをかけ続けているおかげで
相手選手がパスを出しにくそうにする場面が何度もありました。

その結果、味方がボールを取り返し新しいチャンスが生まれて前田選手に良いパスが
出るという、好循環が生まれているように見えました。

こういう献身的な姿を見ていたので最後のクロアチア戦でゴールを決めてくれた時は
ちょっと感動しちゃいましたね。

ビジネスでも同じ構造が作れる!

私は前田大然選手の活躍を見ながら、

「この構造がビジネスでもできたら強いだろうな~」などと考えておりました。

企業において営業は商品やサービスを販売し、売上・粗利を稼ぐ仕事です。

サッカーでいうとフォワードに近い役割と言えます。

会社のコストは全て粗利から支払われる(黒字企業の場合)と考えるとその役割は
極めて重要です。

しかし、営業の中には

「営業は数字さえ作れば文句ない。売ってくればそれで誰からも文句言われる筋合いはない」

という考えを持っている方が少なからずいます。

確かに売ってくるというのは大変スキルが必要なことではありますが、売るだけで
終わってしまってはちょっともったいない気がします。

営業は顧客に最前線に立つ仕事です。この立場を利用すれば、

例えば

・自社が提供している商品やサービスの満足度

・顧客の業績の方向性、今後の動向

・自社商品・サービスがまだ提供できていない分野でのニーズ・お困り事

・競合企業の動き

等の情報を直接得ることができます。

これらの情報は新聞やネットから得られる二次情報ではなく、自身が直接集めて
その内容を肌で感じられる一次情報です。

その情報は誰も持っていないもので、その価値は大変高いものといえるでしょう。
※外部コンサルに同じ情報を取って来るように依頼したらかなりの額が請求
されると思います。

これらの情報を関連部署にフィードバックして活用できる仕組みを整えれば、
より売りやすい商品やより喜ばれる提案を顧客に行える可能性が拡がります。

この結果、競争力の高い商品やサービスが開発されたり顧客との関係が
強化され、より売りやすい環境を整備することも可能となります。

中小企業経営の現場では、営業VS商品企画、や、営業VS製造 
といった対立が起こることがしばしばあります。

営業は売る仕事がメインではありますが、例えば商品企画部に
「お客さんからこんなニーズが出ていますよ」とか
「お客さんはこういうところで困っているみたいですよ」
という情報をフィードバックできるようになれば新しい商品開発のヒントになり、
より売りやすい強い商品が生み出せるかもしれません。

また、製造部に対して
「こういう点で改善してほしいとの声がありましたよ」
「この点が他社よりも良くできていると言っていましたよ」
というフィードバックができるようになれば、品質改善の重要な情報に
なりうるでしょう。

物事には陰と陽があると言いますが(武道では良く教わります)、
営業活動における陽の部分は

・お客様に提案をして、売上・粗利を上げること
と言えますが、

陰の部分として

・提案をするための準備を周到に行うこと

・顧客の次のニーズやお困り事を把握すること

・顧客の動向をつかむこと

・競合他社の動向をしること

等、様々な重要な活動があります。

営業活動は
「売上さえ上げれば良い」
と狭く捉えずに
「市場・競合全体の動向をつかさどる業務」
と幅広く捉えるように指導してみてはどうでしょうか?

最初は営業マン個人の負担が増えて不満が出るかもしれませんが、
長く続けると効果を発揮し始め、営業マンの生産性をあげることにつながります。

是非試してみてください。

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