「攻められない理由」は慎重すぎるからではなく◯◯がないからです

「攻められない理由」は慎重すぎるからだと思ってませんか?
長年、会社を続けてこられた経営者の多くは、
心のどこかで、こんな感覚を持っていることが多くあります。
「今まで何とかやってこれた」
「大きな失敗もなく、会社は続いている」
「だから、これからも何とかなるのではないか」
「今までのやり方が一番安全で、安心だ」
この感覚は決して怠慢でも、
考えが甘いわけでもありません。
現場で必死に経営を続けてきたからこそ、
自然に生まれる感覚です。
ただ最近、
この前提が少しずつ揺らいできていると
感じることはありませんか?
長い間、日本企業は
大きく成長しなくても、
「現状維持」で何とかやっていける環境に
ありました。
市場は拡大し、
過去の延長線上に未来があり、
大きな変化をしなくても会社は回っていく。
しかし今、
日本企業全体を見ても、
成長が止まりつつあるのは明らかです。
多くの業界で市場は成熟し、
価格競争は激しくなり、
「今まで通り」が通用しにくくなっています。
さらに、
AIをはじめとしたテクノロジーの発展により、
ビジネスの前提そのものが変わりつつあります。
これまで人が時間をかけて行ってきた仕事が、
短時間で代替される。
情報の差が価値になりにくくなり、付加価値の
源泉が変わる。
小さな会社でも、大きな会社と競争できる一方で、
対応できなければ一気に厳しい状況に陥る
こうした環境では、
「何とかなる」
という感覚だけに頼った経営は、
以前よりも相当にリスクが高くなります。
だからこそ、多くの経営者が
こう感じ始めています。
「このままではいけない気がする」
「何か新しい一手を打たなければ」
ところが、
いざ攻めようとした瞬間、
手が止まってしまう。
それはなぜでしょうか?
それは、
攻めて良いかどうかを判断する“基準”
がないからです。
今まで”基準”など考えなくても何とか
経営できてきたので、、、
こんなふうに思うかもしれません。
では、
経営者が絶対に持つべき基準とはどういうもの
でしょうか。
それは、
「もし失敗した場合、会社は何か月持つのか」
という基準です。
言い換えると、
会社の手元流動性、
つまり資金的な持久力です。
この数字は、
「現預金 ÷ 毎月何もしなくても出ていくお金」
というシンプルな考え方で確認できます。
この基準があるだけで、
経営判断の質は大きく変わります。
一つの目安としては、
次のような水準が考えられます。
6か月未満:危機的水準(今すぐ何等かの対応をすべき段階)
12か月前後:標準的な安定水準
18か月以上:新しいチャレンジを進めるべき水準
もちろん、業種や事業モデルによって調整は必要です。
ただ、
「今、自社はどの水準にいるのか」
これを把握しているかどうかで、
意思決定の妥当性はまったく違ってきます。
この基準を持たないままだと、
人はどうしても極端に振れてしまいます。
不安になりすぎて、
本来打つべき一手まで止めてしまうか、
逆に、
根拠のない楽観で無謀な投資をしてしまうか。
手元流動性という基準を持っていれば、
「今は守るべき時か」
「改善に集中すべき段階か」
「ここから攻めてもよいか」
を、感情ではなく、
冷静に論理で判断できるようになります。
もし今、
「何かしなければと思いながら、動けていない」
と感じているなら、
それは能力や覚悟の問題ではありません。
判断の拠り所となる基準を、
まだ明確に持っていないだけなのかもしれません。
是非中小企業経営者の皆さんには
”基準”を持ったうえで合理的な意思決定をして
いただきたいです。
この視点が、
これからの経営を考える上で、
一つのヒントになれば幸いです。
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