「変わる」という決断が未来を作る


連日ロシアによるウクライナ侵攻のニュースが報道されています。世界のどこかで一般の人が生死の境を彷徨わなければいけない境遇にあるというのは大変痛ましい現実です。

日本も他人ごとではないのではという思いを抱きつつ、早くこの侵攻が終わってほしいと切に願うところです。

このロシアによるウクライナ侵攻はビジネスでも大きな影響を与えています。

「海外からの物流費が2倍になった」、「納期が数か月伸びた」、「仕入値が50%上がった」等、例を挙げればまだまだ出るくらい大きな影響が出ています。

特に中小企業への影響は大きく、仕入値は上がるのに、その分を販売価格に転嫁することが難しく、結果として収益性を大きく圧迫しています。

弊社のクライアント様でもこの影響に頭を悩ませている企業は多くあり、まさに今、共に悩みながら必死にその対策を実行しています。

コロナの影響がようやく一段落しそうだなという時にこのロシア侵攻ですから、本当に昨今の経営環境は厳しいです。

その中で、参考になる記事を先週の日経ビジネスで見つけました。東海バネ工業の顧問をされている渡辺良機氏のインタビューです。

https://business.nikkei.com/atcl/NBD/19/00113/00175/

渡辺氏はドイツのメーカーへの視察をきっかけに、「言い値で勝負できるものづくり」の改革を自社で始めたという内容です。

言い値で勝負できる多品種微量生産を戦略の中心の捉えるというものです。

東海バネ工業という名前なので東海地区にあるのかと思ったら本社は私の地元の大阪なんですね。私の最初の就職先である旧三和総合研究所の本社のすぐ近くにある会社で、親近感を持ってしまいます。

ホームページを見ると単品注文とオーダーメイドにこだわり、自社の腕を磨くというものです。

・売上ではなく利益額にこだわる

・コストではなく製品力で勝負する

・そのために社内の技術力と設備を強化する

ということを方針として経営されたのではと推測します。

一般的には売り手と買い手ではその交渉力は買い手の方が強くなりがちですが、上記の3点を土台として東海バネ工業は値引きに応じない、つまり売り手としての強い交渉力を得ました。

この東海ゴム工業の事例を読んだら「すごいな~」とか、「言い値で勝負できるように改革なんて難しい」と圧倒されるかもしれません。

しかし、この会社が今日の状況に至るのは「今のままの経営ではいけない。今のやり方を変えるんだ」と勇気をもって決断したことだと思います。

この改革前も、今ほどの利益率ではなかったにしろ、同社は黒字だったとのこと。その状況なら、変える必要がないという判断をしても不思議ではないですが、大手企業から値引き圧力を受ける状態を見て「今のやり方を変える」と決断されました。

この決断が今日の同社を作っていると言っても良いでしょう。この「変える」という決断のもと、一定の時間をかけて今日の同社の水準まで経営の質を上げてきています。

この事例から学べることは、他社を抜きんでる業績を上げるために必要なのは「今のままではいけない」とか「もっとできるはずだ」という想いのもと、改革を実行しようという決断が必要だということです。

「今やっていることを愚直に真面目にやっていけば何とかなる」と考えたくなる気持ちは非常に理解できます。

ただ、この変化のスピードが早い昨今の経営環境において現状維持を目指すのは相当にリスクが高くなります。

仮に今、強みがあるとしても、それはすぐに他社に追いつかれてしまい強みではなくなってしまいます。常に強みをバージョンアップするため、変化を厭わないという姿勢が求められます。

時代の変化に取り残されないように、常に自社を変化させるための投資を続けていくことが他社に負けない高収益企業を作る肝になります。

行き当たりばったりではなく、適切なキャッシュマネジメントのもと、将来の自社の成長のために積極的、かつ継続的に投資を行うことが持続的成長に繋がります!

もし将来の経営に不安を感じているものの行動が十分ではないと感じているなら、「変化こそが未来を作る」と自ら決断し、自社のバージョンアップを目指して行動してみても良いのではないでしょうか。

弊社はそういう変化できる企業が成功するお手伝いをしたいと強く思います。